群発頭痛

  • HOME>
  • 群発頭痛

群発頭痛とは?

群発頭痛とは?

群発頭痛は、慢性頭痛の代表である「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の中でも、最も痛みが強いタイプといわれます。
特徴は、片側の目の奥やこめかみのえぐられるような激痛と、同じ側に起きる涙・目の充血・鼻水/鼻づまり・まぶたの腫れ(眼瞼下垂)・顔面の発汗などの自律神経症状です。
発作中はあまりの痛みでじっとしていられないことが多く、暗所・安静で耐えることが多い片頭痛とは、この点が大きく異なります。
男女比では男性に多く(女性の約3〜7倍)、頭痛は10分〜3時間ほど続きます。
痛みの出やすい時期(群発期)には、1日に複数回、1〜2か月にわたり発作が集中することがあります。
年に1回程度の周期で群発期が現れる方もいれば、不規則な間隔で出現する方もいます。
痛みは必ず同じ側に出るのが原則で、左右が途中で入れ替わることは通常ありません。

群発頭痛の原因

群発頭痛のメカニズムは完全には解明されていませんが、現在有力とされる考え方は、脳の血管の拡張と自律神経のバランスの乱れが関与するというものです。
内頚動脈の拡張や周囲の神経刺激が起こると、脈打つような強い痛みが生じます。
同時に、副交感神経が活性化し、涙・充血・鼻水・鼻づまりといった症状が同側に出現しやすくなります。
この背景には、海綿静脈洞付近の血管・神経の反応や、頭蓋底付近の血管の炎症反応などが関与するという説があります。
いずれも「血管拡張」と「三叉神経(痛みの伝達)」「自律神経(涙や鼻の反応)」の相互作用で説明でき、群発頭痛特有の短時間の激烈な痛み+自律神経症状につながると考えられています。

群発期の過ごし方について

群発頭痛の群発期には、痛みを誘発しやすい行動を避けることが大切です。
生活の中でいくつか気をつけることで、発作の頻度や強さを抑えられる場合があります。
無理のない範囲で、以下の点を意識して過ごしましょう。

アルコールは禁忌

群発期のアルコール摂取は、強い頭痛を引き起こす要因になります。
少量でも発作を誘発することがあるため、群発期が終わるまでは飲酒を控えるようにしましょう。
飲み会などの予定がある場合は、体調を優先し、周囲の理解を得ておくことも大切です。

体を急に温める/過度な刺激を避ける

熱いお風呂やサウナ、激しい運動などは血管を拡張させるため、群発期には控えた方が安心です。
入浴する際は、ぬるめのお湯に短時間つかる程度にとどめましょう。
また、辛い料理や喫煙も頭痛を悪化させることがあります。
特に喫煙は群発頭痛との関連が指摘されているため、この時期はなるべく避けるようにしてください。

規則正しい生活で自律神経を整える

睡眠リズムの乱れや過度なストレスも、群発頭痛の発作を起こしやすくします。
起床と就寝の時間を一定に保ち、十分な睡眠をとるように心がけましょう。
寝る前はスマートフォンやパソコンの使用を控え、静かで落ち着いた環境を整えることで、睡眠の質を高めることができます。
また、ストレスが続くと自律神経が乱れやすくなります。
軽いストレッチや深呼吸を取り入れるなど、自分に合ったリラックス法を見つけておくと安心です。

気圧や環境の変化に注意する

気圧の変化は発作の誘因になることがあります。
飛行機の搭乗やスキューバダイビングなど、気圧が大きく変わる行動は群発期には控えましょう。
また、天候の変化で体調を崩しやすい方は、外出を控えたり、睡眠環境を快適に整えるなど、体に負担をかけない工夫が大切です。

これらの対策は発作の誘発を抑え、強度や回数の低減につながる可能性があります。
完全に防げなくても、生活上の工夫でダメージを最小化することが現実的な目標です。

速やかに受診しましょう

群発頭痛は市販の鎮痛薬が効きにくいのが一般的です。
発作が出たら早めに診断・治療を受けましょう。
治療は大きく発作時の治療(急性期治療)と再燃・集中を抑える治療(予防的アプローチ)に分かれます。

急性期治療(発作が起きた時)

トリプタン皮下注射(スマトリプタン)

発作の即効的な鎮静を期待でき、自己注射が必要となるケースもあります(保険適用)。

純酸素吸入

フェイスマスクで100%酸素を約15分吸入します。
発作早期(目安10分以内)の介入が効果的です(保険適用)。

予防的アプローチ(群発期の負担を減らす)

「次の群発期を完全に防ぐ」確立治療は現時点でありませんが、医師の管理下での予防薬(適応外使用を含む)が検討されることがあります。
加えて、禁酒・睡眠是正・ストレス対策などの生活管理を組み合わせ、発作頻度と強度の低減を図ります。

MRI検査で原因を確認しましょう

MRI検査で原因を確認しましょう

群発頭痛のような激しい痛みが続く場合、脳血管の異常や腫瘍など、別の疾患が隠れていることもあります。
正確な原因を把握するためにはMRI検査が有効です。
神戸市灘区・六甲駅近くのふくしまクリニックでは、オープン型MRIを導入しており、閉塞感が少ない環境で検査を受けていただけます。
予約状況に応じて即日検査にも対応しており、平日・土日ともに検査が可能です。
原因がわからない頭痛にお悩みの方は、一度当院へご相談ください。

電話078-803-8606

EPARK

病院なび