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緊張型頭痛とは?
緊張型頭痛は、日本人に最も多くみられる慢性頭痛の一つです。
「頭が締めつけられるように痛む」「重だるい」「肩や首がこる」といった症状が特徴で、数時間〜数日続くこともあります。
片頭痛のような強い拍動性の痛みや吐き気は少なく、比較的軽度の痛みが長く続く傾向があります。
一方で、慢性的に頭が重く集中力が落ちるなど、生活の質に影響を与えることも少なくありません。
緊張型頭痛を引き起こす原因
緊張型頭痛の発生には、「身体的ストレス」と「精神的ストレス」が複雑に関係しています。
身体的な要因
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、姿勢の悪さなどで、首から肩にかけての筋肉が強く緊張すると、血流が悪化します。
すると、筋肉に乳酸などの疲労物質がたまり、神経が刺激されて痛みが起こります。
特に、首の筋肉が弱い方や猫背姿勢の方は頭を支える負担が増え、痛みが出やすくなります。
精神的な要因
精神的な緊張やストレスも大きな原因です。
責任感が強く几帳面な方ほど、ストレスが蓄積しやすく、脳内の痛みをコントロールする働きが低下して頭痛を起こすことがあります。
睡眠不足や過労が続くと、さらに悪循環を招きやすくなります。
緊張型頭痛の主な症状
緊張型頭痛の痛みは「締めつけられるような」「頭全体が重い」と表現されることが多く、後頭部から首、肩にかけてのこりを伴うことがあります。
- 鈍い痛みが数時間〜数日続く
- 毎日のように続く場合もある(慢性化)
- 肩こり・首のこり・眼精疲労を伴う
- 嘔吐はほとんどなく、体を動かしても悪化しにくい
また、片頭痛と併発するケースもあり、この場合は「頭が常に重い」「片頭痛の後に続くような鈍痛」といった症状がみられます。
予防とセルフケアのポイント
軽度の緊張型頭痛であれば、日常生活の工夫によって症状の改善が見込めることがあります。
痛みの背景には、筋肉のこりやストレス、生活リズムの乱れなどが複雑に関係しています。
そのため、体と心の両面からケアを行うことが大切です。
姿勢を整える
デスクワークやスマートフォンの操作など、長時間同じ姿勢を続けることは頭痛の原因になります。
背筋を伸ばし、顎を引いた姿勢を意識しましょう。
パソコンの画面は目の高さに合わせ、椅子の高さも調整します。
1時間に1度は立ち上がって軽く体を動かすことも効果的です。
肩を回したり、首をゆっくり伸ばしたりすることで筋肉の血流が改善され、痛みの予防につながります。
職場や自宅でできる簡単なストレッチを日常に取り入れてみましょう。
ストレスをためこまない
精神的なストレスは頭痛を悪化させる要因です。
意識的にリラックスできる時間を作り、心身の緊張をほぐすことが大切です。
軽いウォーキングやストレッチ、深呼吸、好きな音楽を聴く、ゆっくりお風呂に浸かるなど、自分に合った方法で構いません。
「忙しくて休めない」という方も、数分間目を閉じて深呼吸をするだけでもリセット効果があります。
ストレスを完全になくすことは難しいですが、「ためこまない工夫」をすることで、頭痛の再発を防ぎやすくなります。
目の疲れを和らげる
長時間のパソコンやスマートフォン使用は、目や肩の筋肉に負担をかけ、頭痛を引き起こしやすくします。
仕事や勉強の合間には、1時間に1回程度、画面から目を離して遠くを見る習慣をつけましょう。
また、蒸しタオルで目元を温めると血流が良くなり、眼精疲労の軽減に効果的です。
ブルーライトカット眼鏡の活用もおすすめです。
「目のこり」が取れるだけでも頭の重さが和らぐ場合があります。
睡眠と生活リズムの改善
睡眠不足や生活リズムの乱れも頭痛を引き起こす要因です。
できるだけ同じ時間に起きて寝るようにし、規則正しい生活を心がけましょう。
寝る前はスマートフォンやテレビを控え、照明を落とした静かな環境を整えると、質の高い睡眠につながります。
カフェインやアルコールの摂取も睡眠の妨げになるため、就寝前は避けることをおすすめします。
体の緊張をゆるめ、深く休むことで、筋肉のこりや自律神経の乱れを防ぎやすくなります。
受診の目安
生活習慣を整えても頭痛が続く、または以前より痛みが強くなっている場合は、放置せずに当院へご相談ください。
頭痛には、緊張型頭痛のほかにも片頭痛や群発頭痛など、症状の似た疾患があり、自己判断では区別が難しいことがあります。
神戸市灘区・六甲駅のふくしまクリニックでは、MRI検査などを用いた精密な診断により、頭痛の原因を丁寧に確認し、症状に合わせた治療をご提案しています。
つらい頭痛を「いつものこと」と我慢せず、気になる症状があるときは早めにご相談ください。
